コラム~第9回「台湾のコロナ」
2022.8.16
台湾では、コロナ対策は優等生といわれ、2020年のコロナ発生から2022年の3月までは新規コロナ感染者数1日100人以下であったのが、2022年4月からコロナ感染者数が急増し、5月27日には1日の新規感染者が初めて9万人を超えたようである。韓国も一時期急増して、日本の感染者の総数は倍以上になっている。
日本のメディアでは、全然取り上げられない。どうしたものであろうか。
台湾の感染者については、感染者の99%が無症状か軽症者であり、その対策も十分であり、コロナ検査のシステムが整備されているので、変化の状況が瞬時にわかるようになっているようだ。その原因としては、かつては、外国からの渡航者に対する徹底した14日間の隔離措置と追跡調査のおかげで、台湾は大規模なPCR検査を実施しなくても、世界中で新型コロナウイルスが蔓延するなか「例外」的な天国であることができた。しかし、今回は航空会社のパイロットに入境後の隔離期間を3日間に短縮する 「例外措置」をとったことが、ほころびとなり、ウイルスを台湾に入れてしまうことになった。台湾の学校は、6月が年度末となり、夏休みに入り、人流の流れが増加し、突然の流行で市民がパニックになっているなか、政府や業界は対策を急いでいる。もはや「例外」はない。日本においても、観光客の緩和とともに夏休みの時期となることから、十分に注意したいものだ。