活動報告

コラム~第28回「一人当たりのGDP」

2023.4.10

2022年における世界の一人当たり実質国内総生産(購買力平価)を見てみると、一位はルクセンブルク140,696$、アメリカは76,027$で7位、東アジアでは、香港11位70,448$、台湾14位68,730$、韓国30位53,201$、日本35位48,814$、中国76位21,364$、タイ77位21,057$となっている。通常、一人当たり5,000$を超えると後進国を脱するといわれている。ちなみに東アジアで5,000$以下の国は、ラオス、ベトナム、カンボジア、フィリピン、インド等が挙げられる。しかし、中国、インドについては、貧富の差が激しく、単純に平均的数字は当てにできず、中流層以上のレベルは、日本よりも上にあると言われている。日本においては、1990年のバブル時期については、GDPが世界2位であり、アメリカに次いで2位にあったものが、バブル後の景気低迷となり、賃金も横ばいとなり、今では、台湾、韓国の水準以下となっている。

これは、何が原因であったのか。それは、技術、経済、労働等において、市場を日本国しか考えていなかったというガラパゴス状態にあったのだと考えられる。グローバル的視点がなかったことに起因される。世界的な視野を持つ人材育成に欠けた企業と政治家、メディアの責任といえるのではないであろうか。アジアの国を訪問していわれることは、日本人はまじめで人が良いが、決断が遅く商売の機会を逃しているといわれる。確かに、日本の企業は、決断が遅い。このコロナ後の機会に、考え直す必要があるものと考える。


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